下町ボブスレーがアツい!!大田区の町工場からの挑戦

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みなさん、ボブスレーというスポーツ競技をご存知ですか?
氷のコースをロケットみたいなソリで走るあれです。冬季オリンピックの中継で見たことがある方も多いはず…。
そんなボブスレーですが、いま、大田区の町工場が冬季オリンピックを目指して「下町ボブスレー」なるものを開発中なんです!!


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■そもそもボブスレーとは・・・?
前方にハンドル、後方にブレーキを備えた鋼鉄のソリのことで、交通機関や木材の運搬用として用いられていたソリを競技用に改良したものです。
冬のオリンピックで日本がボブスレー競技に初めて参加したのは、札幌で開催された第11回オリンピック冬季競技大会でした。
最高速度は130km/hから140km/hに達するため、「氷上のF1レース」とも言われています。
【日本オリンピック委員会】競技紹介:http://www.joc.or.jp/sports/bobsleigh.html
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国内ではまだまだマイナースポーツかもしれませんが、欧米ではとても人気だったりします。イタリア代表はフェラーリ、ドイツ代表はBMWといった有名企業がソリの開発をしています。
日本代表はというと…TOYOTAやNISSANが開発をしているわけではなく、なんと、ドイツ代表の中古のソリを調達し改良して競技に臨んでいるというのが現状だったりします。

そこで、日本人のための日本人による初のメード・イン・ジャパンである国産マシンの開発をし、日本代表を応援しようというプロジェクトが下町ボブスレーなのです!
ボブスレーには二人乗りと四人乗りがありますが、下町ボブスレーは二人乗りを現在開発中。ゆくゆくはソチオリンピック代表を目指しているようです。ちなみに開発には約1,800万円の費用(無償提供を除く)がかかっているとのこと。


◇そもそも、なぜ大田区の町工場がボブスレーなのか??

大田区の加工技術は高いと言われてますが、BtoB製品・部品が多く、一般の方には分かりにくくPRが難しい部分があるそうです。
日頃から何か具体的なモノを通して技術・ネットワークを表現できないかとの議論があり、オリンピック競技に使う道具を製作してアピールすることを考えました。

そして大田区は金属加工会社が集積しており、多品種小ロットや試作品が得意な会社が多いです。
冬季の競技は道具の重要性が高く、”大田区や日本の技術がPRできるのでは”という想いからボブスレーに挑戦したそうです。


◇下町ボブスレーに参画している企業

㈱昭和製作所、㈱上島熱処理工業所、㈱マテリアル(大田区の町工場)
㈱童夢カーボンマジック(レーシングカー向けにCFRP製のボディを設計・開発している会社)
㈱ソフトウエアクレイドル(空力解析をする会社)
東京大学 など
1号機の部品協力は約30社、その他協力を入れると約40社


◇沿革(抜粋)

2011年 ボブスレープロジェクトスタート
2012年
1月
仙台大学ののソリで構造確認
7月 大田区長への経過報告と協力要請
10月 実質10日間で金蔵フレーム部品集まり、完成
12月 長野市スパイラルにて初試走
12月 全日本選手権で好タイムを出し優勝
2013年
2月
ボブスレー日本連盟と下町ボブスレーが共同記者会見を行う
(選手の意見と最新のテクノロジーを取り入れ初号機を進化させた男子用1号機を9月までに開発・製作することなどが発表された)
2月 海外初試走
(アメリカ、ニューヨーク州)
3月 史上初、国産ボブスレーが国際大会に出場
(アメリカの大会に出場。約20チーム中7位)
4月 2号機開発会議
6月 下町ボブスレー合同会社設立
7月 下町ボブスレー2・3号機発注



いかがでしたか?
みなさんも、ソチオリンピックを目指すメード・イン・ジャパン「下町ボブスレー」を応援しましょう!!



◇ちなみに大田区とはどのようなどころでしょうか

大田区は、従業者9人以下の企業が約82%を占める“中小零細企業のまち”です。
中でも機械金属工業は、工場数において区内全工場数の80%以上を占め、多種多様な技術の集積と企業間ネットワークを活かして、高精度で複合的な加工技術と短納期に対応できる迅速性を実現し、日本の産業全体の屋台骨となり、先端的高度技術開発を支えています。

【大田区工業ガイドより】http://www.pio-ota.jp/files/2011_guide_J.pdf


【出典】http://bobsleigh.jp/


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